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それは、日本人観光客で 65歳のお母さんと息子さんが、7日間、12都市巡り強行欧州旅行の帰りにSINGAPORE経由で帰国する旅の途中で、お母さんがSINGAPOREに着陸する寸前に機内で亡くなりました。
航空会社からと大使館から深夜に電話があり、遺体の輸送を頼まれましたが、その夜は深酒していた為、出来ればそのままの状態で日本まで飛行機で運べばとまで言ってしまいました。乗客や息子さんの事を考えれば不謹慎な言葉でした。
とりあえず空港に行き、病院まで運び医者の死亡診断書など手続を行いました。一連の処理を行った後に俺の不謹慎な言葉を息子さんになじられたので 俺は好きで遺体の輸送をしている訳ではないし、ビジネスとしてやっているんじゃないぞ~声を上げました。
親子で仲良くヨーロッパを旅行し、最後の死に目まで一緒にいることができるのは幸運で、更に旅行保険で3千万円もの大金が入って来るのだからこれほどの幸せはないぞ、とまで言いました。
観光客の方の分まで『おくりびと』になってしまっていたので 当時は観光客がスミングプールで溺れて亡くなったり、更には溺れる人を助けるために2人とも亡くなったり、ハネムーンで来た新郎が、プールに飛び込み首の骨を折り亡くなったり、ホテルの部屋で何者かに殺されたり、自殺したりと、嫌な理由で亡くなった方の遺体の輸送が数々と出て来ました。
中には遺族が遺体の引取りを拒否して、SINGAPOREで焼くなり土葬にするなりして下さいとまで言われる人まで現れたり、遺体を親族以外の人と取り合いになったりする人と、色々な人間模様を見ました。
そんな経験があるからこそ、お母さんを旅の途中で亡くされた息子さんを見て、ラッキーだと言ってしまったのです。
極めつけは、折角遺族の事を考え、亡くなられた人の事を思い、色々と手配したにも関わらず、遺体輸送費を支払わない人まで現れました。
そして夢の中には死神が現れ、「もうこれくらいでええやろー、お前が死んだ時、友達が多すぎて地獄に落とせんわ」と言われ、これで遺体の輸送、『おくりびと』とは、申し訳ないけれど縁を切りました。
コメント (2)
ずうーっと好きで、森さんのブログを読んでますが、厳しいインターナショナルなビジネスマンながら”浪花節”に弱いところとか、
共感がもてます。
お体には十分気をつけて、また近いうちにお会いできたらいいなあと思いつつ。毎日ブログを楽しみにしています。
投稿者: サザンクロス | 2009年08月13日 01:23
おくりびととは本当に大切なお仕事。日本で待つご遺族の方にとっては、感謝してもしきれないはずですのに、なぜ人間とは人生最後の儀式に向かう一番大切な時でさえも、心静かでは、いられないのでしょうかね?送られる者は、何も言えません。浮世と離れて、冷静なのは、送られる者のみなのでしょうかね??・・・・・・
海外生活が長くなればなるほど、そんな時のことも考えておかねばならないのでしょう。・・・・・
切られた事は、とても残念です。
投稿者: 北川 栄 | 2009年08月18日 23:07