大きな庭、プール、更に宮殿まで手に入れてしまったオレですが・・・。
雑誌『ムー』が、出版されてまもなくドキドキする事が連発しました。
まず最初に驚いたのは、日本から多くの手紙が来た事。
封筒には、郵便番号も住所も全く書かれてはおらず、ただ単に
CROWN LINE SINGAPORE MIKIO MORIしか記載されていない
封筒でした。1990年の事ですのでINTERNETは、まだ普及して
おらず、また紙面には、会社の住所、電話番号などは一切
記載されていませんでした。
しかし引越で使用するトラックの写真はそこに掲載されていました。
そして、そのトラックには、側面に、宣伝の為、大きく会社の名前を
ペイントしていました。ここから会社名が判明し、SINGAPOREの
国名だけで会社まで配達されたということです。
当時日本の郵便局はまだ民営化されておらず、お役所的な
サービスしかないのにSINGAPOREの郵便局は、
住所が書かれていなくても、宛名だけでオレまで届けてくれる
素晴らしいサービスを提供してくれました。
これには大変に感心しました。
そうこうする内に郵便物が2つ、3つと増え続け、発行されてから
3ヶ月間で100通近くのレターを貰いました。
ちょっとした芸能人気分でした。100通の内、三分の一は、男性で
雑誌を読み感動した、どうしたら想念術を身につけられるのか?
道場は何処ですか?などの質問から、海外で働きたい、就職させて
欲しい、弟子にして欲しい、修行させて下さい・・・。中には寄付の
依頼や大日本紳士録に登録しましたから埋蔵金、沈没船の引き上げ
ビジネスを一緒にしましょう!などの金儲け話、胡散臭い話も多く
ありました。
残り、三分の二の女性達は、病に侵されているので想念術で奇跡の
回復したいとか、男性に騙されたので助けて欲しい等の身内の話、
相談事がほとんどでした。それ以外は是非お会いしたい、
銀座でラウンジを経営しているので日本に帰国の折には是非
お立ち寄り下さい、とか交際したい!と積極的なアプローチも
ありました。
何人かの女性は、写真まで同封されていて、一人は水着姿の写真
(ハワイに旅行に行った時の記念写真と書かれてありました。が、
それは明らかに4,5年前の写真?!)も有りました。
当時は、INTERNETやSNSが無い時代ですから、来た手紙には
お礼の手紙を書いて、プールはオレの物ではない、パレスも嘘と
白状している内に文通状態になり、とうとうSINGAPOREまで来られた
女性が数人にもなりました。

